さすらいの用心棒

クリムゾン・タイドのさすらいの用心棒のレビュー・感想・評価

クリムゾン・タイド(1995年製作の映画)
4.0
「ミサイル発射を・・・」するか、しないか。途中で切れた攻撃命令を巡り、タカ派の艦長(ジーン・ハックマン)と慎重派の副艦長(デンゼル・ワシントン)との心理サスペンスがはじまる────

これは面白い。
『眼下の敵』や『ケイン号の叛乱』のように、潜水艦や戦艦を舞台にした映画は室内でのシーンが多くなるのでストーリーの工夫が重要だと思うんだけど、この映画はセリフから心理描写、ストーリーの運び方、キャラの立ち方が秀逸で、最近ご無沙汰だった骨太のエンターテインメントを見れた興奮がある。
クエンティン・タランティーノ、『チャインタウン』のロバート・タウン、『シンドラーのリスト』のスティーブン・ザイリアンがノンクレで脚本に参加していて、このセリフ書いたのアイツだなあ、なんて見るのも楽しい。
兄のリドリー・スコットは画作りに長けた監督だけど、『エネミー・オブ・アメリカ』もそうだがトニーはストーリーの運び方がうまい。兄弟合作の監督作品を見て見たかったなあ。