結局誰が悪魔なんだろうか?
あのミランダ編集長とて、意地悪で変なことを言っているわけではなくて、仕事だから。
ステーキを買ってこいとか、出版前の本を持ってこいとかは、たしかにパワハラの中に入るのかもしれないけれど、でも仕事の要求に関してはプロの問題。
要は適材適所というだけの話。(でももっと研修があったほうが、労使お互いにとってもっと有益な関係になるんじゃないかと思うけれど)
私が思うに、実は悪魔はアンディの方じゃないかっていうこと。
プラダを着るようになって、かつての野心だったり初心を忘れてしまったアンディこそが悪魔じゃないんだろうか。
だって、仕事を恋愛より優先するなんて、かつてのアンディにはなかったことでしょう。
だって、自分の出世のために成り上がることも選択だと言うけれど、結局ああいうふうに怪我されちゃったら行くしかないし。
だから、なぜ最後彼女は携帯電話を捨てたのか。あの理由は、よくわからなかった。
様々な人が「アン・ハサウェイが美しい」と言っていたけれど、僕には正直あまりそこは映らなかった。もっと、キャリア的な観点のほうが印象に残った。
ところで、たかがファッション。されどファッション。
ファッションに興味がない人がいることはわかるし、そういう人にとってファッションマニアはファッションに毒された人にしか映らないだろうけれど、自分をよく見せるためにファッションを利用するのは正義だし、自分に似合う服をわかっているのはそれだけで得だと思う。