Chino

プラダを着た悪魔のChinoのレビュー・感想・評価

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)
3.7
テンポがいい。飽きない。わかりやすい。
バカでもわかるのが名作と呼ばれるというセリフを思い出すな
これ最後「やっぱり私に大切なものは.......」ってもとに戻ったら駄作やぞ、と思ったら戻ったぴえん。でも、そーでもなかった。もとのアンディより、悪魔になったアンディより、最後のアンディがまじで見た目的にイケてない?かわいくない?それが全ての答えだと思う。

仕事とプライベート、名誉とやりたいこと.......働く女性の悩みを網羅してるよな「ミランダが男性だったら、仕事が出来る男ってだけでしょ」


ひとつ。なんでミランダが「私は全ての人が憧れる存在」的なことを言った時にアンディがプッツンしたのか不明

2022.3追記
あーこれ、あの時はわからなかったけどアンディの結論は「一つの価値観を絶対とすることへの愚かさ」だったのか
バカにしてた''おしゃれ''に放り込まれ、その魅力にのめり込んだ。過去の自分の価値観がいかに狭くて浅はかだったかを理解した。しかしミランダのそのセリフを聞いたことで、「おしゃれが全てで、おしゃれな人が偉くて、全世界がそうでしょ?」という思い込み=過去の自分と同じ愚かさ

を目にしたことで、自分が、やっていること(絶対的とする価値観)がおしゃれに変わっただけで、多様な価値観を理解できるようになったわけでもないこと、それがいかにばかばかしいかに気づいて、目が覚めたんだ。

本当に本質的にいろんな価値観を愛せるように、最終的なアンディになったんだね

追記終わり


てか、オシャレを否定もしてないけど肯定もしてない映画だよね、これ.......「あんたはジミーチュウの靴を履いた時、悪魔に魂を売ったのよ」だよ。ミランダは.......ファッションは女を、他者を蹴落す存在にする悪魔になりうるということ.......
ファッションは自己表現!みたいなことをアンディの友人が語ってたけど、最後のアンディのように節度があればね。という映画だと思う。
ファッションをバカにしていたアンディが、仕事への情熱と優しさをきっかけに魂を売り、ミランダが編集長下ろされそうになる事件をもって蠱惑的な悪魔の手から抜け出して本来の優しさを失わずに済むという話じゃんね

ある意味やっぱり、酔い続けているようでないと続けられない、ファッション業界の特殊さを描いたものでもあるかな
Chino

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