女性色が強く、
ファッションに興味もなかった為、
遠ざけてしまっていた作品だったが、
私生活と仕事への在り方を
考えさせられる、
華やかで素晴らしい映画だった。
アン・ハサウェイ演じる
主人公のアンディは映画冒頭で
ファッションに興味がない女性として
登場しているが、
仕事に向き合うのと同時に
お洒落になっていく彼女は微笑ましく、
同時に共感のしやすい人物で良かった。
物語自体に大きな捻りがある訳
ではないが、
仕事ができていく事によって
自分自身のアイデンティティ
が分からなくなっていく過程が
良く描けていると思った。
全編通してコメディタッチな事も
あり、メリル・ストリープ演じる
ミランダに対して理不尽さは感じても
嫌いになれないキャラクターとして
表現されているのは、
上手い作りだと思った。
ミランダの最後の表情は、
とても印象的だった。
一生懸命に仕事をこなしていて、
自分らしく先を考えて
生活できているかという疑念を
抱かせる内容となっているので、
自分を見つめ直す
内向的な映画だと思った。