うまく言えないけれど、とにかくしみじみしみじみする映画だった。
タイトルは『犬のような僕の人生』。宇宙船に乗せられた犬ライカに比べれば、僕の方がまだましだって考える男の子の感性がとてもいじらしくて、とてもいい。よく笑う母親との眩しい思い出と、もっと甘えたかった後悔と、このまま失ってしまうだろうという焦燥と。だけど田舎に移り住んで出会う世間。新しい家族、男同士のつきあい、みんなで一緒に遊ぶ友だち、優しいまなざしのコミュニティ、そして、男の子でいたい女の子。通じ合う心。
誰しも通過する、親離れして始まる本編の人生を書き出した感じかな…、泣いたり笑ったりそんな単純じゃない、ほんとにほんとにしみじみする。
男の子の成長には犬との時間が必須ですよね。男の子が伊嵜充則君にそっくりでした。サガちゃんググって美人さんに成長してて安堵した人も多いと思う。
一晩経ってもまだ映画の中にいる気持ちでいます。いい映画の条件がまたひとつ増えた気がします。
午前十時の映画祭にて
