数多くの女性を使い捨てにしてきたポップスターの青年が、4人組少女モデルの犯行により拉致・監禁されてしまう。ザ・ビートルズ関連の仕事で有名なイギリスの写真家、ロバート・フリーマンの監督作品。

端的に言ってしまえば、如何にも写真家がやりそうな映像世界。各ショットの構図がバッチリ決まっており、美術デザインに拘りが感じられる。誘拐したスターを透明ドームに監禁する展開も、ゲージュツ家が気に入りそうなモチーフ。

ドームの内外には、多様なアクティビティが用意されており、少女たちが無心にはしゃぎまわる。所詮は一時凌ぎの快楽に過ぎないレジャー思想に対してのアンチテーゼが込められているようだが、特段深く考えさせられる内容ではない。

端役では、バレリーナ・ギミックを持ち味にするプロレスラー、リッキー・スターが本人役で登場。当時のプロレス興行が記録されており、資料的価値を見いだすことができる。カルト風味はかなり薄いが、60年代の空気感を楽しむための作品に仕上がっている。

ヘンなコメディである。コメディといっても、四人の女が男を拉致し、ドーム型ハウスに監禁する。監督は、この一作で消えてしまったし、四人の女の子も、カワイかったけど、その後の出演作はない。

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