久々に観たくなっての鑑賞。
「仮面ライダー555」はリアルタイム
ではなく、放送終了後に見返して
好きになった作品であり、
個人的には仮面ライダー映画の
最高傑作だと思う。
全世界が人類の進化形オルフェノクと
化した近未来、数少なくなった人間達の
救世主となる555の戦いを描いた物語
であるが、
TVシリーズとパラレル設定の世界観が
描かれていく為、
本作を単独で鑑賞しても
楽しめる内容となっている。
TVシリーズでも描かれていく複雑な
人間模様は本作でも顕在であり、
人間とオルフェノクの二極化した
単純な対立となっていない関係性は、
大人顔向けの人間ドラマだと思う。
ディストピア的な世界観の構築や描写
にも富んでいて、他の仮面ライダー映画
にはない要素が詰まっていると感じた。
そして、ギネス記録にも認定された
1万人エキストラを観衆にしての
最終決戦は正に圧巻だ。
結末自体も険しい道のりを感じつつ、
希望を抱かせる内容で、
エンディングの入り方も含めて格好良かった。
記憶の捏造や変身一発等、
物語自体に突っ込みどころがない訳
ではないが、アクションや主軸となる
人間模様がそれらを上回っていると思った。
勧善懲悪なヒーロー物と侮ると重厚な
内容に驚く作品であり、
一本の映画としてのクオリティも高い
素晴らしい仮面ライダー映画だ。
