ウルフガー

毒薬と老嬢のウルフガーのネタバレレビュー・内容・結末

毒薬と老嬢(1944年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

何だこれは……。ここまで倫理観がぶっ壊れた映画もそうそうない。もちろんわざとでブラックユーモアを主体としたサスペンスコメディなんだけど上品なおばちゃんたちが非常に悪いことをしている話でこのおばちゃんたちが本当に何も悪いことをしていると思っていない感じがヤバイ。

ケイリー・グラントが異常な事態に巻き込まれてリアクションがどんどんでかくなっていって「一番おかしな人」に見えてくる皮肉さや、物語上ちょっとおかしい人で療養所に入れられようとしている人が実は一番無害であるとかとにかく皮肉で残酷な視点の映画だった。

最初はモンティ・パイソンみたいだな(もちろんこちらが先だが)と思って観ていたんだが、あれよりドギツイんだよね。というのはモンティ・パイソンのメンバーがおばあちゃんとか演じているコントは見た目から嘘なわけで、そこで笑いになるんだけど、こっちは本当のおばちゃんがやっていて笑えないのだ。

そういうわけでブラックなコメディという本来私の好きなジャンルなのに、ブラックすぎて引いてしまったという映画でした。
(Twitterでの呟きより)
ウルフガー

ウルフガー