ブタブタ

ACACIA-アカシア-のブタブタのレビュー・感想・評価

ACACIA-アカシア-(2008年製作の映画)
1.0
レビュー少ない!誰も見てないのか、語るべき価値も無いのか。

かく言う自分も辻仁成の本その他本人の写真含めて関わるモノを一切眼球に映したく無い程中山美穂前夫の事が虫酸が走る程嫌いなのですが、自分の人生で仁成の(シャレです...)作品に金を払う事なんて一生ないと確信していたのですがタマフルラジオの『ACACIA』評が余りに面白くてアントニオ猪木氏主演と言う事もあり行きつけのTSUTAYAでないレンタルビデオ屋がサービス期間だった事もあり大枚100円を払い借りて見ました。

アニマル浜口「気合いだー!」
橋本「時は来た、それだけだ」
蝶野「...(笑)」

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飽く迄自論ですが「つまんない映画は子供が可愛くない」と常々思ってまして、それは撮る人間が子供を1人の人間、人格を持ったキャラクターとしてではなく「子供」と言う役割を演じるだけの物体かロボットか動物か何かとしか思っていない所から来る不自然さや、余りにも周りの大人や状況に合わせて都合良く行動する芸を仕込まれたペットか何かの様な不気味さ、それゆえにどんな泣かせる話や芝居をしようが心に響いて来ない、感情移入不能なのでもちろん感動する事もなければ何かしらの感情が芽生える事も無し、子供や大人がわんわん泣こうが白けた空気が漂うだけです。

この作品の見るべき部分は当然の如く猪木さんだけです。
猪木さん演じる(演じてませんが)元悪役レスラー「大魔神(渾名?リングネーム?)」が行く先々で巻き起こす理解不能のシュールレアリズム世界。

「鮫だー!」と言うジョーズ遊び?
「タクロー!」とガキを探す。
基本全て「バカヤロー!」と同じです。

大魔神の元妻(石田えり)が離婚の理由として上げるのが「悪役レスラー」だったからと言う事なのですが、辻は悪役レスラーとは本当に悪人だと思っているのか?それとも、少なくとも悪役レスラーと言う存在は世間では本当に悪人だと思われ差別されている、とでも思ってるのでしょうか?(『レスラー』を見ろバカヤロー!)
別れた妻と子供と一緒に写ってる写真が出てくるのですが写ってる子供が覆面をしていると言うのも意味不明。

編集もメチャクチャで素の状態だった大魔神が次のシーンでは一瞬にして「ウオー!」と泣くとか。

ただこれだけアントニオ猪木を使っておきながら「プロレスの星アステカイザー」にゲストで出た猪木さんのワンシーンの破壊力にすら及ばない。
「アステカイザートハ、イチドタタカッテミタイナー(棒)」
(『風立ちぬ』の庵野監督の「キミタチ、シベリアヲタベナサイ」といい勝負です)
なので作家としては知りませんが監督としての力量は椎名桜子くらいだと思います。

追記。
辻が日本に居た時(フランスに移住したのは辻曰く「文化的亡命」だとか。何いってんだ?)村崎百郎氏が酔っ払って自転車こいでたら前に辻がノコノコ歩いてたので「どけ!この動物園野郎!(動物園とか言う歌を唄ってたらしい)」と怒鳴りつけたと言うエピソードが面白かったです。
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