このレビューはネタバレを含みます
この映画の真のテーマは世代、世代間闘争だと思っている。
教会のシーンでベンジャミンが花嫁のエレーンを奪う際、ミスターロビンソンとベンジャミン、ミセス・ロビンソンとエレーンが戦う場面は象徴的な気がする。男同士,女同士の争いに勝ち、自分達の手で未来を勝ち取るのだが、その後、乗り込んだバスには親の親の世代、さらに上の世代が待っていて、まだ慣習や構造との闘いがまだ続くこと、喜びは一時的なものだと予感させている。
ロマンティックな映画として語られることも多い本作だが、ヒッピー・ムーブメントの時代の作品だと考えると、シビアな映画なのかもしれない。