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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)のFrengersのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

 平次を夕暮れをはじめとする黄色い光で、怪盗キッドを月あかりで示すところは良かったし、レンズフレアがここまで画面を彩ったシリーズは無かったと思う。そこ以外はしんどくてジャンプカットまみれだし、兎に角アクションの起点を描かないので画面の繋ぎも危うい。『ハロウィンの花嫁』期の登場人物の少なさとシャープさが大好きな人間としては、またもとに戻ってしまったと思って気落ちした。『ミッションインポッシブル』のオマージュも、コナンはスパイではないし、アクションが上手く描けていないので嵌ってない。冒頭の殺陣も人の動きではなく表情を映してしまっているのは象徴的。劇伴も近年の中では最も弛緩した出来。青山剛昌の作品全体の世界観を使うにしては…という気分。
 コナンの幼児化の解決に直接的には関係のない人物達に焦点を合わせると、事件も核心的ではないものにならざる負えないというハンディを感じたりもした。ミステリーに振り切ったり、アクションだけのシンプルなプロットでも全然いいんだけどと思っちゃうけど、スタッフはファンダムの期待に応えたいのだろうなと。
 でも最後のシーンは面白かった。カラス…
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