タマル

時をかける少女のタマルのレビュー・感想・評価

時をかける少女(2010年製作の映画)
1.2
田舎芝居。 センスのない演出。
うるせー音楽。 動機のない脚本。

全てにおいてダサい。
今年のダサさ瞬間最高風速は今作で間違いないと思われます。

以下、レビュー。

「時をかける少女」シリーズはアイドル映画としてその長い歴史を紡いできました。今回も前作品群の例に漏れず、「時かけ」というドラマの体を取りながら、その実は仲里依紗のアイドル映画、というお馴染みの構図です。
つまりこの映画における成功とは仲里依紗を魅力的に映すことであり、観客である私はこの映画を観終わる頃までに仲里依紗を好きになっている、というのが理想の形だったのですが……。

まっったく乗れませんでした。
彼女を美化するための演出はことごとく鼻につき、台詞回しのエグさに吐き気を催し、無神経な音楽の使い方に脳が焼き切れるほどのストレスを感じてしまいました。

そもそも私にはこの類の映画は向いていないのだと思います。
仲里依紗がかわいいという事実に対して、驚くほど何の感慨も湧いて来なかったのです。端的にいうと「それが?? だから??」と思ってしまったのです。

仲里依紗をかわいく映すための映画に、「かわいいから何??」なんて奴は場違いにもほどがあります。

明らかにこういう映画を「観てはいけない」タイプの人間。
けっきょく、100分ぐらいは画面に映る自分の顔をぼんやり見つめながら始終孤独感に苛まれているのでした。
目から生気が失われていくのを感じながら、私は決心しました。

「どんなにタイトルが有名な映画でも、ジャケを見た時の自分の感性を信じよう」と。

結局、名作かどうかは観客が決めるわけですからね。ターゲットじゃない客が外野から文句を言ったって誰も幸せになりません。
自分に向いたタイプの映画を選んでみるのが一番だと、改めて認識した次第です。


とはいえ、アイドル映画が苦手であるというバイアスを差し引いても、この映画の質は間違いなく低いと思います。
オススメは、いたしません。
タマル

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