まーしー

007/ムーンレイカーのまーしーのネタバレレビュー・内容・結末

007/ムーンレイカー(1979年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ第11作。スペースシャトル「ムーンレイカー」が消息した事件を追い、ジェームズ・ボンドが宇宙に飛び立つというストーリー。主演はロジャー・ムーア。

前作に引き続き、冒頭から敵役のジョーズが登場。ボンドとスカイアクションを繰り広げる。
パラシュートなく落下したジョーズ。しかし、不死身の体を持つジョーズは、空から落ちても死なない(笑)
そのような不死身のジョーズが、中盤から終盤にかけてキャラ変する点は本作の注目ポイント。ボンドの好敵手から純粋無垢な少年に生まれ変わったような変貌ぶり。
ジョーズが『007』シリーズの中でも人気上位のキャラである所以、ここにあり。

物語の進行とともに、舞台もイタリア、ブラジルと変わっていく。シリーズの回を重ねるごとに、舞台が世界各地に及ぶようになった印象。
しかし、本作の見どころは宇宙を舞台とした終盤だろう。

宇宙基地内での光線銃による銃撃戦や宇宙服を着用しての格闘、宇宙空間でのシャトル追跡といった構成と内容は、明らかに『スター・ウォーズ』を意識したもの。
これまでの『007』シリーズとは作風が大きく異なっている。

以上のように、スパイ映画というよりSF映画といった色合いが強い本作。ボンドのガンアクションすらなかったように思う。
ロジャー版ボンドはアクション・笑い・お色気の3点セットがお決まりだったが、本作は異色作だと言えるだろう。