好きか嫌いかかなり分かれる、宇宙規模の大スペクタクル娯楽作品
またまたロジャームーア=ボンド作品のレビューです(というか7作あるから連続視聴は大変です...)
さて、今回レビューする『ムーンレイカー』、最初に見たときは正直「なんじゃこりゃー」と思ってしまいました。その理由はズバリ規模の大きさ。この頃は娯楽ファンタジーのベクトルにかたよりすぎで、今作もカリフォルニア、(フランスロケあり)、ベネチア、リオデジャネイロ、アマゾン、そして宇宙!と地球を股にかけ、勢いで宇宙に行ってしまうボンドのフットワークの軽さ!
でも、何回か見るうち、かなり楽しい作品だと思い、私のなかではベスト3に入るボンド映画です。(ダニエルボンドファンには不評かもしれませんが...)
内容的にはベネチアのボンドラのアクションシーンまではかなりできたスパイ物です。(最初から40分ぐらい)
ただ...スピルバーグのそっくりさん?が「未知との遭遇」の音楽で研究室の扉を開けるシーンぐらいから笑えるアクションコメディ風映画になってしまいます。ただ、CIAのグッドヘッド博士は知的な美しさがありますし、ジョーズの恋も微笑ましいです。
私はラストの"Take a giant step for mankind"のセリフと、M達にお楽しみ中を覗き見されて、ボンドが「ニコッ」としてから不機嫌そうにカメラを切るシーンで30点くらいおまけしてしまいました。これがなきゃジェームズボンドじゃないでしょう!
...ここぐらいまでのロジャームーアは本当に渋くて ときに甘くて「ニコッ」とされたら全て許してしまいそうなくらいカッコいいです(笑)ツボにハマりました。