塩

ブロークバック・マウンテンの塩のレビュー・感想・評価

4.5
誰にも話せない、二人だけの友情。

学生の頃以来約十年振りに観たけど、これはすげー作品だと思う。
男同士という事実以前に、ここまでかと言うほど、気持ちのすれ違いが招いた結果があまりにも切ない。
今じゃ到底考えもつかないドス黒い時代背景で、フィクションとはいえ観終わってしばらくダメージ・・・。

グスタボ・サンタオラージャ作曲の挿入曲の郷愁さが余りにもマッチしてて、イントロ聴いた瞬間ブロークバックマウンテンの青い風景が明瞭に浮かんでくる。
ブロークバックマウンテンが誇る壮大なスケールの自然と、小さく丸めて蓋をした想いが対照的で、両者がより際立つ、今まで観た作品の中でもかなり強烈な印象を持ちました。
山間の中でどんな風にどれほど時間を掛けて撮影したか、撮影裏の様子が気になる。

今回見直して気づいたけど、ミシェル・ウィリアムズの名演が凄まじい。
彼女の演技によって、よりキャラクターの心情が掴みやすくなってると思う。
アカデミー賞助演女優賞一択だと思いきや、『ナイロビの蜂』のレイチェル・ワイズが受賞したらしく、レイチェル・ワイズは一体どれほどの演技したんだ?

あとはジェイクのもみあげ髭面、激渋で良かった・・・!
塩