うぐいす

パッセンジャーのうぐいすのレビュー・感想・評価

パッセンジャー(2005年製作の映画)
3.8
写真集とか、ブランドの秋冬のムック本みたいなのを、ずっと観ているような感覚でした。
画として美しい、プロモーション映像のような。
(「コノ角度ノコノ伊勢谷友介、イイデショ」感満載)

ストーリーは、なんか「えぇ…」って救いがなくて、強い…強過ぎる想いは狂気であり、実質的に凶器だなと思いました。
なのに、そういう強すぎる想いというものには惹かれるしちょっと憧れてしまうところがあって淡々と美しい中にふと抱いてしまう、そういう小さい矛盾が、フランス映画っぽいストレス感になっている気がしました。

加瀬亮さんを観たくて観た映画。
純粋に歪んでて、サイコなのに(サイコだから?)あんなに笑顔が天使みたいで、まいりました。
ちゃんと役柄を掘り下げて、かみ砕いて理解した上で、説明臭さなく「そういう雰囲気」っていう空気感で醸すところが、ホントに上手くて好きだなと思います。
…って深く感じ入りつつも、この作品の彼はただただ、イタくてカッコいい、でいいのかなと。だから、鑑賞の目的からすれば、パーフェクトです。
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