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隣の女のkojikojiのレビュー・感想・評価

隣の女(1981年製作の映画)
3.7
#1164
1981年 フランス🇫🇷映画
トリュフォー8/22

「一緒にいると苦しいのに、離れては生きていけない」そんな恋愛は確かにあるのかも知らない。単純で出来すぎたストーリーだが、あまりに激しく狂おしい二人の恋心が強烈で観終わると心に刺さるものがある作品だった。


ベルナール(ジェラール・ドパルデュー)とアルレットの夫婦と息子のトマが暮らす家の向かい側に、マチルド(ファニー・アルダン)とフィリップ(アンリ・ガルサン)の夫婦が引っ越してきた。アルレットは夫婦を食事に誘ったが、ベルナールは残業で遅れると嘘を言ってすっぽかした。ベルナールとマチルドはかつて恋人同士だったことがあり、彼女と顔を合わせたくなかったのだ。しかし結局、2人は昔のように深い仲になってしまう。

二人の8年前の恋愛が再現されるように、求めて離れて、愛しているのに別れを言ってしまう。別れられないのに。
感情の波が二人にくり返しやってくる。しかもその波は次第に大きく、激しくなっていく。
ふたりはこうして愛し合っていたのだと次第にわかってくる。

会ってすぐに元の恋人同士のように二人が愛し合うのは、最初抵抗があり、それはありえないと思ったが、次第にそれだけの思いがあったからなのだとわかってくる。

しかし、どこかで、それならあとの二人(彼の妻と彼女の夫)は一体なんなのかと思う自分もいる。

ラストは衝撃的だが、途中から行き着くところまで行くしかないと思い始めていて、当然の結末のように思った。

2023.05.05視聴199
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