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すれ違いのダイアリーズのkojikojiのレビュー・感想・評価

すれ違いのダイアリーズ(2014年製作の映画)
3.9
No.1687
2014年 タイ🇹🇭映画
監督はニティワット・タラトーン
 
タイの映画といえば、すぐに思い出すのは「ハッピー・オールド・イヤー」。これはまさに傑作だし、記憶に残る映画だった。
 なのに、その後タイ映画は1本も観ていない。したがって、この映画はタイ映画、2本目の鑑賞となる。

心が洗われる。
気持ちがいい。
大したストーリーでもないのに、すごく語り口が上手いので、どんどん惹きつけられて、終わった後は「ほんわか」した気分になる。

 教師志望の主人公のソーンは、雇ってもらえるなら「何でもやる」と校長に言ってしまったことから、山奥のダム湖の、さらに奥にある湖上分校の教師として臨時採用される。
 行ってみると、そこはとんでもない田舎の小学校。生徒はたったの4人。しかも1週間、子供達と学校に寝泊まりし、土日だけしか街に帰れない。
 新米教師のはちゃめちゃな生活が始まる。
 ある日、1年前までここで教師をしていたエーンの日記を見つける。
 その日記を読むうちに次第に彼女の生活に共感。そして会ったこともないのに淡い恋心が芽生えいく。
 1年後、ソーンが去った学校に再びエーンが帰ってくる。そしてかつて彼女が書いた日記に、ソーンの言葉を見つけ、彼の存在を知ることになる。
 会ってもいない二人なのになぜか心が通じ合う。その感情の描き方が自然で実に上手い。

 映画は、現在のソーンの生活と1年前のエーンの生活が交互に描かれ、ソーンがエーンを意識し始めてからは、いつ二人が出会うのか、それがすごく楽しみなのだが、なかなかうまくいかないところが、題名の「すれ違いのダイアリーズ」なのだ。さて、二人は出会う事ができるのか?

 この映画、主人公二人がすごく爽やか。子供達がみんなピュア。嫌な奴が全く登場してないから爽やかさが春の風。
(因みに今日は暑くて、もう夏の匂いがしたけど😅)
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