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銀座二十四帖の3104のレビュー・感想・評価

銀座二十四帖(1955年製作の映画)
3.9
銀座を舞台に様々な登場人物の様子を縦糸に、イニシャルG.Mの正体探しを横糸に絡めて川島調で進むのか・・と思っていたら(おおむねその通りではあったが)後半まさかのノワールに変貌。予想外の展開に面食らったが川島雄三作品でこういうテイストは他に思い当たらない?ので、そういう意味では得をしたような気分。

川島作品といえばの三橋達也、美人という立ち位置は揺るがぬ月丘夢路、スタイルよろしの北原三枝、いかにもな大坂志郎、なぜオネエ?の安部徹、少女の頃のほうがかわいいよね浅丘ルリ子、そして良くも悪くも目立つナレーションの森繁久弥などバラエティ豊かな役者陣も魅力だが、今作の主役は銀座をはじめとする「街」に他ならない。

銀座のみならず大阪の古い街並みも堪能できる。高島屋屋上からの御堂筋の展望と、何より大阪球場からの景色に心が躍る。

「生誕101年 川島雄三監督特集」
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