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ゆがんだ月の3104のレビュー・感想・評価

ゆがんだ月(1959年製作の映画)
3.7
「奇跡の女優 芦川いづみ映画祭」にて観賞。

陰影巧みなロケパートが光るフィルムノワール。後半の東京パートも悪くないが、前半の神戸パートがいい。60余年の時を経ても、今とそれほど変わらぬ神戸の街並みを堪能。
そういう人物造形といってしまえばそれまでだが、主役の長門裕之が誠に冴えない。相対的にそして絶対的に、周囲のキャストが魅力的に見える。“ニ役”の大阪志郎や、切れ者だかそうでないのかよくわからぬ神山繁等々。

我らがいづみ嬢は思ったことをすぐ口に出す、(珍しく)気が強めの女性という役どころ。言うまでもないが今作でも見目麗しく可憐なり。しかし唐突に婚約者赤木圭一郎を紹介して、長門を絶望の淵に叩き落すくだりは失笑を禁じ得ず。
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