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上海の伯爵夫人のmhのレビュー・感想・評価

上海の伯爵夫人(2005年製作の映画)
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上海租界のキャバレーを舞台にした恋愛もの。
平和な狭い世界(上海租界)と不穏な世界情勢(日中開戦直前)の対比やら、ロシアの没落貴族やら設定が面白かった。これらはカズオイシグロの脚本のおかげなのかテーマ優先のいい映画になってた。
真田広之がいい感じの役を演じてて、極悪日本人は不在。脚本を日系人が手がけたからというよりか、ちゃんと今風にアップデートしたバランスなんだと感じた。
ヨーロッパからはるばる逃げてきたユダヤ人も描かれていた。
上海租界の雰囲気が「太陽の帝国」ともまた違ってる。あちらは上流階級を描いていたけど、こちらはもうちょっと下の層にカメラを向けてる。
ヒロイン家族のDVが、ちょっと度を超してて笑った。
盲目と聞けば、「セントオブウーマン」とか「座頭市」を思い浮かべるこちらも悪いのだが。レイフファインズの演技が楽しめなかったのが残念。なんかぜんぜん盲目っぽくなかった。
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