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グッドフェローズのyunのネタバレレビュー・内容・結末

グッドフェローズ(1990年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

実話に基づくギャング映画ということで、興味深く鑑賞。
暴力、強奪、殺人が淡々と日常的に行われるのは、なんとなくギャングのイメージはそのまま。のはずだが、忠実に事実に基づく(主人公の伝記だが)という事で、本当に本当にこんな事が普通にあるんだな…と改めて恐ろしさを感じた。

麻薬もなしにあんなに平然と殺人できるのか、と驚いたが、戦争でも一般人が殺人するのだから、何か目的があったり、そういう環境だと誰しもが殺人も厭わない人間になるのかもしれない。そんな冷徹なギャング役のロバートデニーロとジョーペシは圧巻の演技。もはや本物に見える。
そして、主人公は、本物の冷徹なギャングになりきれていない様が笑い方に表れているように感じた。常に何かに恐れている様子。最後は自分の命を守るために仲間を裏切るのだから納得。伝記を基にしているため、本当に人殺しをしていないかどうかは分からないが、殺しには関わらずにこの仲間たちと常に行動を共にするのは、相当な恐怖とストレスを抱えるはず。だからといって、登場人物の誰にも大した感情移入もないし、同情のような気持ちにはならない。次元が違う。

刑務所に入ったらおしまいかと思ったら、獄中でも楽しく料理をしていた。愛人のところに身を寄せていたら、ギャング仲間から、野蛮人じゃないんだから世間体を考えて家族のところへ帰れと言われていた。え、と思ったが、ゴッドファーザーもだったが、この関係の人達は家族を大切にするのだな。この二つが印象的なこと。
ラスト、さらっと決めた終わり方が良かった。
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