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グッドフェローズのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

グッドフェローズ(1990年製作の映画)
4.8
ヘンリー・ヒル(レイ・リオッタ)は幼い頃より、“グッドフェローズ”と呼ばれるマフィアの世界に憧れ、12歳の時からブルックリンの街を牛耳るポール・“ポーリー”・シセロ(ポール・ソルビノ)のもとで使い走りを始める。やがてヘンリーは本物のマフィアとして、強奪専門のジミー・コンウェイ(ロバート・デ・ニーロ)や、チンピラのトミー・デビート(ジョー・ペシ)といった仲間たちと共に荒仕事に手を染める日々を送るようになる。何度かの刑務所暮らしを経ながらも、ヘンリーはカレン(ロレイン・ブラッコ)と結婚、子供ももうける。そして1978年、ケネディ空港で犯罪史上空前の600 万ドル強奪事件が発生、FBIの威信をかけた捜査が始まるが、事件の鍵を握る証人たちは実行犯のジミーらの手によって次々と口を封じられてしまう。策に窮したFBIが目をつけたのが、ヘンリーだった。その頃麻薬密売事件で逮捕されていたヘンリーは、事件に直接の関係は持っていなかったが組織の内部事情には十分すぎるほど精通していた。育ての親ポーリーにさえ見離されたこと、そして相棒のジミーが自分の命を狙っているのを知ったヘンリーは連邦証人保護制度の下で余生を送るために証言する。ジミーは投獄され、ヘンリーは日蔭だが生きながらえることができた。現在ジミーはまだ獄中である。
実在のギャング、ヘンリー・ヒルの半生を元にしたギャング映画。
幼い頃からギャングに憧れていたヘンリー・ヒルが、ブルックリンを牛耳るポール・シセロの下で使いっ走りをすることから始まり、兄貴分のジミーやトミーと強盗など荒仕事で派手に稼ぐようになって、気が短いトミーがたまにトラブルを起こしても、発覚させないように関係者の口を塞ぎ、イタリア系のトミーがいよいよマフィアの幹部になる栄光の瞬間から、ヘンリーとジミーとトミーの運命が狂い始めるまでを、マフィアの中の厳しい上下関係や利益を儲け合う中で支え合い「仲間を売るな裏切るな」を建前にしながらも風向き次第では兄弟分や親分でさえ売り命を狙い合うマフィア社会の仁義なき非情な世界で、ヘンリーたち3人が成り上がり生き残りを果たすべく血で血を洗う戦いに明け暮れるマフィアの生きざまで描いていて、壮絶なバイオレンスもあり、デ・ニーロやレイ・リオッタやジョー・ペシなど骨太なキャラクターのせめぎ合いが楽しめる傑作ギャング映画。
エンドロールのシド・ビシャス版「マイ・ウェイ」が、耳に残る。
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