三四郎

釣りバカ日誌の三四郎のレビュー・感想・評価

釣りバカ日誌(1988年製作の映画)
3.0
「こっちが向こうを嫌ってると向こうもこっちが嫌いになる、こっちが向こうを好きだと向こうもこっちのことを好きになってくれる」とハマちゃんがスーさんに説くシーンが心に残った。

スーさんが社長だとは知らず、ハマちゃん若夫婦は可哀想なご老人だと思い、釣りに誘ったり、家庭料理を振舞ったり、再就職先までお世話しようとする。文章にするとお節介な感じに受け取られる恐れがあるが、これが全て若夫婦の真心から出たものであり、全く嫌味のない人情話となっている。

社長と知ってからのハマちゃんの対応もまた良い。黙って微笑む。「スーさん、何も言わなくてもわかってるから」といった優しさを感じた。
西田敏行は、表情と身体のあたたかみだけで語ることができる俳優さんだ。
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