ピュンピュン丸

宮本武蔵 巌流島の決斗のピュンピュン丸のレビュー・感想・評価

宮本武蔵 巌流島の決斗(1965年製作の映画)
3.9
錦之介 宮本武蔵 最終段。
錦之介 武蔵 VS 高倉健 佐々木小次郎の一騎討ちのクライマックス。決闘シーンは実にイメージ通りでヨカッタ。
「小次郎敗れたり!」なんて最高❗😃
しかし、吉川英治の原作からしてそうだから仕方ないけど、全てがわざとらしくて不自然。子供のころはそれでも感動してたのに。お通、おばば、又八、だけでなく、本阿弥光悦やその他才人との出会いやお世話になりかたが、「え?その偶然は何?」って。う~ん。それに、剣一筋のはずの武蔵が、いつの間にか絵や書をたしなみ、文才まであったり、この最終回では大物たちがこぞって、やたら武蔵をほめそやす。ある程度史実に基づいているにしろ、なんかわざとらしい。極めつけは、あれほど、武蔵を憎んでいたおばばの改心ぶり。

健さん小次郎のほうが力と技の剣で、武蔵の剣が心の剣だというのも、その後の高倉健のイメージとは真逆のキャスティングで、ある意味、面白い。

しかし、ここまで剣に打ち込んでおいて、最後の台詞が、「剣とは所詮武器なのか」はない。いささか拍子抜けだ。