ハナカズキ

ブラックホーク・ダウンのハナカズキのレビュー・感想・評価

ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)
4.0
仲良くさせて頂いているフォロイーさんに教えて頂いたこちらの映画。先日鑑賞した「キャプテン・フィリップス」でソマリアの実情にショックを受け、ソマリアが舞台のこちらの映画を鑑賞しました。

内戦が続くソマリアで任務を遂行するアメリカ兵たち。作戦はすぐに終わるはずでしたが、ヘリコプターが撃墜されたことにより長期戦へと突入してしまう、という実話を基にした映画です。

映画の大部分はこの市街地での戦闘シーン。私は戦闘シーンが長すぎると飽きてしまいますが、これは長いなんてものではない。ほぼ全編戦闘シーン。ですが、迫力と臨場感、兵士たちの置かれた状況などで息つく間もないほどに畳みかけてきて、飽きるなんて感想を持つ間もありませんでした。さすがのリドリー・スコット。

とは言え、戦闘シーンだけの映画で145分は少し長く感じたのですが、それはこの映画の中の兵士たちが感じた時間の長さを私たち観客が体感するためではないでしょうか。

また、キャスト欄を見ると、これまでに見たこともないほどにズラリと名前が並んでいます。これも、実際の戦闘で多くの人々が関わり多くの人が命を落としたことを暗に示しているのではと感じました。

内戦に苦しむソマリアの国民たちを救うために現地に行ったアメリカ兵。ですが、結局はアメリカ兵にも現地の人にも多くの犠牲者を出してしまいました。他国への軍事介入についての複雑さ、戦争の虚しさを戦闘シーンのみで構成された映画から感じ取らせるのは、やはり監督の手腕というほかありません。
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