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ガス燈のSIのレビュー・感想・評価

ガス燈(1944年製作の映画)
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2020.11.30
自宅PCにて鑑賞

10年前に屋敷に忍び込んだ何者かに叔母を殺された淑女は、声楽を学ぶ際に出会ったピアニストと結ばれ屋敷に戻るも、次第に幻聴や幻覚、夫の心理的虐待に苦しむようになる。

傑作。
一体誰が叔母を殺したのか。何故殺したのか。夫は何を隠しているのか。主人公は本当に錯乱状態なのか。
強烈なヒキで進んでいく。かなり無理な詰め込み方だが、設定がうまいのでそこまで気にならない。宝石に取りつかれていた、というのも小物感があって良い。
ガス燈が小さくなることで、主人公の知らない誰かが家にいるのではないかと気付くというギミック。それをタイトルに持ってくるのがお洒落。
最後はきちんとカタルシスがあり、虐待してきた夫を罵倒するのが気持ち良い。

イングリッドバーグマンはとにかく綺麗だが、中盤から芝居と思わせない不気味さが出てくるのが流石。

自分の叔母を殺した男と結婚し同居していた、というフック。
非常に面白い作品でした。
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