リリー

ガス燈のリリーのレビュー・感想・評価

ガス燈(1944年製作の映画)
4.5
名作なのに初見です。大変面白い。心理的にジワジワくるサスペンスですね。
ポーラを演じるイングリッド・バーグマンが、幸せの絶頂から徐々に追い詰められて心を病んでいく様を見ていると、痛々しくて可哀想でいたたまれない気分です。人は割と簡単に洗脳されて、自分から闘ったり逃げたりする気力も失われるのだと思いました。シャルル・ボワイエの端整な顔が恐怖を倍増させます。らせん階段が頻繁に映るのですが、ポーラの恐怖と不安を象徴するようです。
少し生意気で反抗的なメイドのナンシーを演じたアンジェラ・ランズベリーが後に「ジェシカおばさん」になったことが、一番びっくりで嬉しい情報でした。
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