わっしょい

マイティ・ソーのわっしょいのレビュー・感想・評価

マイティ・ソー(2011年製作の映画)
3.4
MCUのスケールを一気に広げる作品。

これまでのMCU4作品が地球(もっと言うとアメリカ)での話であったのに対し、今作で突然神の世界なんてものが出てくる。
いきなりそんな話になってくるので、序盤はあまり入り込めなかった。
しかし、SHIELDが出てくると世界観に説得力が出始めて、むしろ今までのスケール感とどのようなバランスにして着地させるかが楽しみに感じるようになった。

単体の作品としては、ソーの豪快なキャラクターが気持ちよかった。
力任せで直情的なだけな序盤から、力を失う経験を通して器が大きくなっていく中盤以降の流れは、無難かつありがちなものではあった。
ただ、ソーの豪快で頼り甲斐があるけど少し抜けてる所が面白く、格好良さと面白さが程よくて、まあまあ飽きずには見れた。

一方で、親子や兄弟の関係性の描かれ方はそんなに印象に残らなかった。
父オーディンと子ソー・ロキ、兄ソーと弟ロキのぎくしゃくから始まった物語だったと思うけど、ただ単純にソーが成長しただけに収まっていた気がする。
この辺は後続作品に持ち越しなのだろうけれど、作品単体としては微妙な着地に感じた。
今まで観た単体作品も、問題のある主人公が一人前のヒーローになる所までを描いたものだったので、同列のものとして見れば他の作品同様ではあるが。

MCU作品の一部として見れば、やはりスケールを一気に広げた作品なのだなと思った。
最初の巨人との戦いの規模が一番大きくてそこから尻すぼみだった気もするけど、これまでの作品よりも大きなスケールでの戦いは感じられた。
わっしょい

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