やや

秒速5センチメートルのややのネタバレレビュー・内容・結末

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

忘れられない恋愛って、あるよね。

幼い13歳が長い長い孤独の旅を経て、ようやく大好きな人に会えてどれだけ安心したか、どれだけ想いが膨らんだか。そしてキス。もう…引きずってもしょうがないなって。笑
長くない映画なのに、電車移動のシーンだけで20分も使っていたことで貴樹くんにかけられた呪い(のようなもの)に説得力を持たせている。

2話の最後でロケットが打ち上がり、日常系に見せかけててっきり3話で『最終兵器彼女』のようにガラッと世界滅亡の危機とかセカイ系になってしまうのでは!?と不安になったけどそんなことはなく。笑

3話はまさか、最後まで再会しないの…?うそ…?とドキドキしながら観てしまった。
山崎まさよしの曲が「いつでも探しているよ」とサビがずっと繰り返されることが貴樹くんの呪いを表していてとても良かった。
一瞬一瞬で過ぎていくたくさんの思い出の映像。描かれていないところで本当にたくさんの出来事があって、長い長い時間をかけてようやく最後、貴樹くんは前を向いて歩き出せたのかな。

悲しいでも幸せでもなく、でもどこか穴があいたような不思議な余韻が残り、その余韻を求めてまた観たくなる。

風景もとにかく美しく、細かいところまで本当によく描かれていた。また見返すなら隅々まで堪能したいな。
やや

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