青山

秒速5センチメートルの青山のレビュー・感想・評価

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
3.9
先日テレビでやってた「名は」を録画で観てからずっと「なあなあなあなあなあなあなあ」とかいってRADWIMPSを歌ってたんですが、したら同じ新海のこれも観たくなって借りてきちゃった。実に6、7年ぶりの2度目です。

前回観たのは高校生で全然恋愛経験もない前前前世みたいな頃なので、レンアイとかゆう自分に縁のない高尚なことでつらがってる人を見るつらさがありましたが、今回はまた等身大の自意識とか恋愛のどうしようもなさに対するつらみが強くて結局どちらにしろ死にたくなりました。これから観る方はいちにのさんで線路へ飛び込まないためにロープで椅子に体をくくりつけてから観ることをお勧めします。

3話構成の連作集なのですが、季節が冬、夏、春と移り変わっていくように人もまた無常であることが淡々と描かれていて苦しくなります。

1話目は中学生のくせにちゅーなんかしちゃってるところで「俺は23歳だけどしたことねえぞ!」とブチギレてしまいましたが、近いのに遠いみたいなところは自分の過去がフラッシュバックして泣きました。悪夢のような話です。

2話目は女の子が可愛かったんですけど、あの野郎気を持たせるだけ持たせといてなんなのあれはとブチギレてしまいました。悪夢のような話です。

3話目は悪夢のような話です。

そういったわけで、どこをどう切り取っても悪夢のような話なのでいっそ「悪夢のいけにえ」とかに改題してほしいです(適当)。
やっばり好きだけど大嫌いな映画だなぁ、と。

にしても、なんだろうね、僕らの世代が、なのか、僕らオタクが、なのか知りませんが、プライドが高いですよね。行くなら行けよ、当たって砕けろよ、なんなんだてめえはと言いたい。俺はそう言いたい。
青山

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