このレビューはネタバレを含みます
第1章が最初にして最高到達点。
対して、第2章は余計だとまでは言わないが浮いてしまっているように感じた。「コスモナウト」というタイトル、情景描写・設定は美術作品のように美しいだけに少々勿体ないような感覚を覚えた。
第1章で明里が発した「きっと大丈夫」の言葉が第3章に生きてくる。
結論から言ってしまえば、主人公は全く大丈夫ではない。復活の兆しも見えない。それでも東京という坩堝の中でもがき苦しみながら人生を歩んでいくのだろう。言の葉で登場した雪野先生の描写を思い起こした。
本作がガッツリ「君の名は」の足掛かりになっているのだろう。
「君の名は」を見るより前に本作を観ていれば、また異なる感想を抱けたのかもしれない。