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ラスト サムライのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ラスト サムライ(2003年製作の映画)
3.7
前期4月〜3月のFY19、326本でした。思った以上に観れました。ここまで来たら今期はこれを超えるのを目標にしたいと思います。

さて、FY20幕開け1作目。『ラストサムライ』。トムクルーズプレゼンツ。渡辺謙さんが“世界のKEN WATANABE”を確立させた作品。

日本を舞台に明治初期の近代化と侍の戦いをテーマにした作品。侍とは?武士道とは?誇りとは?力とは?という、日本の文化や歴史を取り上げる。

久しぶりに観たけど、いつも通り、なんやその日本は?そんな中国の虎がいる密林みたいなとこ、さすがになかったでしょ?みたいなのもあるにはあるにせよ、さすが、親日家トムさん。とても日本へのリスペクトと愛を感じる。
目に見えない、とても伝えづらい日本文化を幻想的に、物静かに、物憂げに、朧げに、皆まで言うな、色々あんねん的なわびさび日本らしさをしっかり残してる。

ちゃんと大切に伝えようとする努力が滲み出てる。それだけでも良いんじゃないか。
いわゆる外人が好きな“SAMURAI”“NINJA”、ではなく「侍」「忍者」を描いてる。

これは洋画であり、邦画でもある。
そして、日本の文化と侍の歴史の戦いであり、1人の北米軍人の生き様でもある。
壮大な戦争アクションであり、侍魂のドラマでもある。
観ようによってはなかなか奥深く、色んな意味で本気な映画。

“日本一の切られ役”、福本清三氏。渡辺、真田でフロントの世界に誇る日本の顔を揃えつつ、日本の時代劇の名優、この人を差し置いて切った張ったはない人物を置いてるのもにくい。個人的に福本氏の最後、これがなかなか堪らない。ずっと無口な不満面でトムのお目付からの〜この最後はズルい。

そして、この子役。小雪の長男、飛源。実は池松壮亮じゃないかよ。今、気付いたよ。とても可愛らしい少年じゃないかよ。

時代、歴史考証とかはさておき、細々とした貧しそうな山奥の集落のどこにそんな侍軍勢がいたのかとかはさておき、日本らしさ、侍魂を本気で再現してそのラストを描こうとする強い意志。これはなかなか日本人としても好感が持てる作品。
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