Shizka

おろしや国酔夢譚のShizkaのネタバレレビュー・内容・結末

おろしや国酔夢譚(1992年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

江戸時代にロシアから帰ってきたら、こんなことになるのか、、、

劇中、必死になって日本に帰ろうとする人たちの考えがわからなかった。家族がいる人たちは帰りたい、、と思うのかなあ。

あんな小さな国に帰ってどうするんだ? ロシア政府の言うことをそのまんま聞くのはしゃくに触るが、ロシアにいたら贅沢に、女帝に逢えるまでの地位にいて、生きてるだけで金持ちになれるのにさあ。

しかもコーダユなんてロシアで未知の可能性を目覚めたのに、ロシア語も話せるようになったのになぜそんなに日本に帰りたいんだろう。

それに、帰ってからのことをまったく考えてないのも気になった。誰も帰ってからどう暮らすのか考えていない。そんなにみんなに会いたい? 8年もたっているのに?

帰国したって絶対ロクな目に合わないだろと思っていたら案の定ですよ。日本に帰国したらロクでもない対応されてる。ロシアでは異文化を吸収して大国になろうとしているのに、、この差よ。

日本は鎖国していた時から基本的に変わってないし、閉鎖的で、新しいものを怖がる、自分たちの決めた枠にガッチリ嵌めようとするのはこの頃から変わらないんだなあ。

映画全体を通して「とにかく帰りたい」が全面に出ていて、現地での暮らしや、どう見られていたのかなど、その辺が詳しく描かれてなかったのが残念。

テレビにありがちな、感情を省いた大河ドラマのような作りだったね。壮大さも、お金の使い方もそんな感じ。
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