すのもも

メッセージ そして、愛が残るのすのもものレビュー・感想・評価

3.3
ジョンマルコヴィッチが観たくて鑑賞。
息子を亡くしたことにより妻と娘と別れて暮らしていた主人公の前に、他人の死期が見える医師が現れる。主人公は自分に死が迫っていると思い込み、死を意識しながら過ごすうちに死と向き合い受け入れられるようになっていく。
愛する人の死を受け入れた者に宿るメッセンジャーの能力。時期が分かってもそれを操る能力はなくただ死が迫っているということが見えるだけなので、死が迫っている本人にはそれを伝えないし何もせず見守るのみ。1日で枯れゆく花を1日中見守る妻がその象徴に描かれていたようにも思う。全体的に内容が薄く感情移入もできなかった印象、もう一捻り欲しかった。
死を受けれるのは辛いがゆえに、どこかで何かのせいにしなければ乗り越えられなかったりする。でも生きている限り自分の死は避けられないし、他人の死も目の当たりにする。死が平等で自然なものとして描かれ、自分のせいにするのも他人のせいにするのも間違ってる。だから死を意識し恐れずに、今を精一杯幸せに生きていれば自分が死ぬ時も、周りの誰かが死ぬ時もきちんと死と向き合って受け入れられるという事なのかなぁ。
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