とんぶ

晩春のとんぶのレビュー・感想・評価

晩春(1949年製作の映画)
4.0
先日見た、東京物語が、かなりお気に入り。
ただ、小津作品、何がいいのか分からず💦
ちょっと、追っかけてみようかなと。何が素晴らしいのかを、見つけるために。

で、紀子3部作なんですね。
その第1作目。
なんで、紀子3部作なんやろ???
違うキャラの原節子の役名を、なぜ、紀子にしたのか???
まぁ、ええっか🤣

本作の題名ですが、原作通り、"父と娘"で、いいんじゃないかな。
もろ、父と娘やし🤗
2人暮らしの父と娘。
娘が結婚に至るまでを、淡々と、本当に、淡々と、綴ってる。
特にこれといった事件も起こらない。
カメラワークも、固定カメラで、繰り返し。
風景も、これはモノクロだから仕方ないにしても、ごく普通の風景で、感動とはほど遠い。全てが、普通。全てが、日常。
それが、心地よいのかなぁ。

笠智衆、チャーミングやわ。
目も、キラキラしてるし🤣
こんな役者さんやったんや。
素晴らしきかな。
本作は、まだ、若い。
これから、どんどん、朴訥芸?じじい芸?を、極めて行くんやろね。
原節子、スタァやね。
あざとかわいいから、ピュアな、子供じみた紀子を表現。芝居が、むちゃくちゃ上手いとは、思わないけど、オーラが、ハンパない。
あと、杉村春子。
東京物語でもそうやったけど、あの、キャラ。おいしいな。すばらしい。

あと、演技が、白々しかったり、セリフが、作りすぎてるとか、エキストラの使い方が、不自然だったりとか、ちょい、ツッコミどころはあるけど、小津作品で、そんなこと言うのは、野暮なんやろね。
なので、ツッコミは、全て却下🤗

それと、笑いのセンス、素晴らしい。
声を出して笑ったところ、何箇所もある。
なんてことないネタで、観客を笑わせる小津さん、当たり前やけど、只者じゃないなぁ。
もともと、お笑いの監督さんなんやね。

通常版で見たので、声がききとりにくい箇所あり。それ、残念。

名作ですね。
本作も。
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