Wakana

晩春のWakanaのレビュー・感想・評価

晩春(1949年製作の映画)
4.3
せっかくの日曜日なのに雨で退屈だから、小津作品をいくつか見る。
件のラストの背中からはもちろん、要所要所で滲み出る笠智衆パパのマチズモに穏やかでない気持ちになるのだけど、同時にどこか(あの可愛らしい笑顔?)彼の女性的な柔らかさに心惹かれて、いつか教わった「男性性と女性性のバランスが取れた」目指すべき人間の話(マーガレット・フラー)を思い出す。
嫁いだあと、残される人のことを考えて「今のままがいいの」という娘に立派に説教する笠智衆パパが泣ける。誰かが孤独を受け入れなければできない結婚なんて。
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