なお

ミッション:インポッシブル3のなおのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

「ミッション:インポッシブル」シリーズ、第3作。

本作の監督を務めるはJ・J・エイブラムス。
同監督が制作に携わったスパイアクションドラマ『エイリアス』の大ファンであるトム本人がエイブラムスにオファーしたことがきっかけ。

後にスター・ウォーズ”続三部作”のうち2作(『フォースの覚醒』『スカイウォーカーの夜明け』)など数々の有名作品を手掛けることになるエイブラムス監督の記念碑的作品でもある。

✏️チームワーク
同じシリーズ作品でも、監督が変われば作品も変わる。
まるで過去2作が別なシリーズだったのではないか…?と思うほど、ダイナミックなスパイ・アクションに銃撃戦、そしてイーサンの盟友ルーサーを中心とした「One Team」のミッション遂行シーンは飛躍的に面白さと緊張感が増している。

「冒頭からイーサンが敵と思しき謎の人物と相対し、恋人と思われる女性を人質に取られている」
この倒叙ミステリならぬ「倒叙スパイ」な物語の構成がニクイ。

シーンは一転。
イーサンはジュリアという名前の女性と婚約関係にあり、既にスパイ業を引退している、ということが分かる。

その後なんやかんやでイーサンは現場に引き戻され、その途中で自らが手塩にかけて育てたエージェントの命を失ったりもするが、チームのメンバーと共に阿吽の呼吸でミッションを華麗にこなしていく様は実に痛快。

こんなまとまりのある最高のチーム、ひいてはイーサンが、「冒頭のあのシーン」史上最大のピンチに陥るまでどのような紆余曲折を経るのか…?
その謎を紐解きつつ、「イーサンに何が起きたか」「黒幕は誰なのか」そんな推理や推測といったものまでを観客に委ねるかのようなストーリー構成と没入感は圧巻の一言。

☑️まとめ
前2作から時が経って、映像技術やアクション面での演出の仕方などが進化しているから面白くなるのは当然…という言説だけで片づけるのは少々乱暴というものだろう。

先が読めない物語の中、ド派手なアクションに息の合ったチームプレー、信頼していた人物の裏切り、それでも愛する人を守るため身命を賭して戦う…

「技術の進化」に頼るだけでは映画は面白くならない。
スパイ・ムービーの醍醐味を詰め込んだ、約2時間の極上ノンストップ・エンターテインメント作品。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★☆☆
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★☆☆
📖物 語:★★★★★
🏃‍♂️テンポ:★★★★★

🎬2023年鑑賞数:59(26)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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