ぴゅあらた

炎628のぴゅあらたのネタバレレビュー・内容・結末

炎628(1985年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

YouTubeでMosfilmのチャンネル or иди и смотри で検索するとすぐに出てくると思う。
ちょうど5/9が大祖国戦争終戦日でパレードとかもやってたし大祖国戦争はかなりイデオロギーを持って扱われてる感じがするので気になってたのを意を決して見た。

アップのカメラ目線に引き込まれる。

当時の子供らがパルチザンでもなんでも戦争に参加して祖国を守るんだ!って高揚としていた雰囲気もあったそうで、夢見がちだったただの1人の少年が現実を見せられて自分は戦いにも参加できず、誰も助けられず、復讐も自分の手ではできず、最後には矛先としてヒトラーの写真に銃を撃つ。そんな無力感と、一方で人の命を弄ぶ感覚が狂ってしまったドイツ兵たちの対比がすごかった。

でも何というか見終わった後に脱力感はあるんだけど、ある1人の人生を除き見た感じで、2時間もあっという間だったしゴア描写は少なく、あまり特別なものを見たとも思わなかったのもこの映画ならではなのかもしれない。プライベートライアンとか画面が鮮烈で別世界にいたと思ったから…。

最後のシーン、ヒトラーは象徴の一つだし彼のメッセージにも通じるから興味深い演出だとおもうけど、そこに同意してしまった大衆と大衆が持つ力への恐怖は忘れてはいけない。
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