ガルベス

炎628のガルベスのネタバレレビュー・内容・結末

炎628(1985年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

「炎628」(1985年・ソ連)を鑑賞。

数ヶ月前に読んだ「観ずに死ねるか!傑作絶望シネマ88」という本の表紙を飾り、橋口亮輔監督が推薦していた一本。
1943年、ドイツ占領下の白ロシア(現ベラルーシ)を舞台にした戦争映画。
タイトルは、住処もろとも焼き尽くされ全滅させられた村の数のことをあらわしている。
主人公の少年が体験する「生き地獄」の雨あられ。
ノイズや不協和音を効果的に駆使して、観客がリアルに戦場を追体験させられるような作りになっている。
ただただ状況に翻弄され、立ち尽くすことしかできない無力な少年の姿を否が応でも見せつけられる。
ラスト付近のあるシーンは映画史に残る残虐な光景で、さすがに滅入ってしまった。
これが現実に起きた出来事なのかよ、と。

塚本晋也監督の「野火」と共に、自分は二度と観たくはないけど絶対に観ておくべき作品ではある、と強く推したい作品であった。
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