バラ科

横道世之介のバラ科のレビュー・感想・評価

横道世之介(2013年製作の映画)
3.5
評判知ってたけど観てなかったなあ、と今更吸い寄せられるように鑑賞。

写真を撮るような日常の風景。線になっていく点の連鎖。
生きていると、恋もする。恋もされる。つるむ友人ができる。笑い合う。人も死ぬ。向かい合ってご飯を食べる。大切な人の思いの丈を聞く。誰にも起こりうる人生の瞬間。

過去と現在が交錯するシーン展開で、
彼と関わった皆が彼をふと思い出し、笑う。
ここに、この映画が人の魅力で成り立つ理由がある。みていて飽きない愛すべきキャラクター性。

「いま」ってきっと、あとから想えば違う付加価値ができる。その取り戻せなさがあまりにきれいで心が切なくなる。

そんなふうに、未来を想って今を生きると素敵な過去ができるのかもしれない。
バラ科

バラ科