タマル

13日の金曜日PART2のタマルのレビュー・感想・評価

13日の金曜日PART2(1981年製作の映画)
1.1
13金の二作目。1作目の5年後、再開されたクリスタルレイクのサマーキャンプで指導員たちがまたしても血祭りにあげられる。前作はスラッシャーというよりサイコホラーの趣が強かったのだが、今作からスラッシャーがジェイソンにスイッチしたため、スラッシャーホラー一大シリーズとしてのその後の道筋開かれた。

 2を作るにあたって難しい点も多かったのか、前回の回想に見覚えのないシーンが加えられている。特に「指導員がイチャついてて見てなかったせいで溺れ死んだ」というイチャつくやつらは全員殺すマン設定がいつの間にか増えている。シリーズもの特有の歴史改竄である。よくあることである。

 1作目とて志の高い作品ではなかったが、2作目の質はそれに輪をかけて劣化している。イチャつくやつら皆殺し設定をいれたことで、より一層イチャつかせるようになり、お色気ホラー路線へと転落した。新しいことにチャレンジする姿勢もない。それどころか、たった一年前の映画『シャイニング』のパクリを連発する始末。さらに、一作目のなんだネコか→反対から襲撃という定型的なフェイントを更新するどころか、なんだネズミか、なんだ風か、なんだ犬かと対象だけ変えた同じパターンを連発。脚本のまずさも改善しておらず、なぜこの対象がこのタイミングでここで襲われるのかが思いつきにしか見えない。なんでこれから人を殺そうって男が、ふとんにくるまって待ち伏せしてる必要があるんですかね?扉の裏にでも隠れてたほうが、寝転がってるよりよほど確実だと思うんですけど。
合理的に説明できるんですか??

 並のホラー映画と比べても最底辺のクオリティ。なぜこれがヒットしたのかまったくわからん。
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