テレビシリーズの映画化。
ラジー賞の5部門で受賞。
ギャグと下ネタ満載であり、
だからラジー賞なのだろう。
本作は西部劇映画で、
アクション映画で、
SF映画でもあり、
コメディ映画なのだ。
個人的には大好きな映画で、
真面目にバカをやっている。
これだけでも大好きであり、
金をかけているのも好きだ。
だからラジー賞5部門。
興行的にもコケた作品。
それでも好きなんです。
作品の雰囲気が素晴らしく、
SF的な小道具や機械など、
スチームパンクが見どころ。
主人公のジェームズ・ウエストには、
当時ドル箱スターのウィル・スミス。
イケイケだったウィル・スミス、
この作品で少し休憩をしました。
もう一人の主人公アーティマス・ゴードン、
大統領ユリシーズ・ゴードンの二役をする、
舞台俳優でトニー賞のケヴィン・クライン。
演技派のケヴィン・クライン、
なぜ本作に出たのか不思議だ。
二人が凸凹コンビとして活躍する。
何事も力と拳銃で解決するジムと、
小道具と頭脳で解決するゴードン、
正反対の二人が展開する掛け合い。
ウィル・スミスの衣装が非常に似合っていて、
実に格好良くてアクションも様になっている。
ケヴィン・クラインの賢いけど天然な性格、
こちらもいいバランスのキャラクターです。
黒幕となるアーリス・ラブレス博士、
今では監督であるケネス・ブラナー。
下半身は蒸気で動く機械であるが、
キャラクターが非常にコミカルで、
悪役でも憎めないキャラクターだ。
片肺を失って、
脾臓と膀胱と、
両足と小腸と、
男のイチモツ、
下半身の大部分を失ったとしても、
決してユーモアさだけは失わない。
それこそがラブレス博士なのです。
歌手であるリタ・エスコバー、
演じているサルマ・ハエック、
谷間とケツが実に素晴らしい。
血みどろ将軍マグラス、
テッド・レビンも良い。
犬の演技はなかなかだ。
ラブレスの美しき助手たち、
アマゾニア、ミュニーシア、
ミス・リッペンレイダーと、
ミス・イーストの助手たち。
特にミス・イースト役のバイ・リン、
ドアップのケツは素晴らしい演出だ。
本作で一番気に入っているシーンは、
主人公ジムと悪役ラブレスが会って、
お互いを貶すセリフの応酬が面白く、
吹き替えながらも上手く訳している。
ストレートな内容であり、
単純に楽しむ内容であり、
映像と音楽が素晴らしく、
主人公たちと悪役の両者、
実にバランスがいい配役。
ただ、内容がバカすぎるから、
過大な期待を抱くとガッカリ、
そんな人が多かったのだろう。
でも、自分は大好きな作品。
すべての要素が好きな作品。
この軽い感じが好きな作品。
バリー・ソネンフェルド監督によれば、
「死体の首だろ?」
「死体の首だろ?」
「―だ・か・ら―」
「死体の首だろ?」
「何度も言うけど」
「死体の首だろ?」
コメディの鉄則より1回多く言えば、
新しい何かを作りたかったようです。
盛大にコケたのは言うまでもないが。
でも、それがまた本作の良さである。
MY-38