コルブッチ作品を久しぶりに観賞。本作は初見。
配信終了と聞いても録画してるしと余裕こいてたら見あたらず・・・、アレ?
以前、アマプラもU-NEXTも見放題だから大丈夫と思って消したらしく跡形もナシ。
焦って配信を確認するとどちらも配信終了間近で慌てて鑑賞。あぶない、あぶない。
本作は同監督の『殺しが静かにやって来る』と同年公開でロケ地も同じくフレンチ・アルプスだったらしく、どおりで本作もマカロニらしからぬ大自然の風景。雪はあちらより少な目。
孤高の銃のスペシャリスト“ハッド”が、濡れ衣で殺された兄の復讐のためブラックストーンの町に帰ってきますが、町の多くの住人からは歓迎されず・・・
むさ苦しくてもクールでスタイリッシュなレオーネ作品と違い、泥臭くて荒っぽくてどこか突き放した感じがあるのがコルブッチ作品の特徴でしょうか。
本作も『続・荒野の用心棒』も『殺しが静かに~』も、主人公は銃の腕は確かですが決して無敵のスーパーマンではなく、どこか人間的で弱い一面も垣間見せます。
本作では正義漢の保安官が登場しますが、これが全く頼りになりません(見覚えがあると思ったら『黄金の七人』シリーズのガストーネ・モスキン)。
しかも、悪人は盗賊だけではなく、町の住人みんながお金目当て・・・
いやはや殺伐としてるし、観終わった後も爽快感は・・・ナイかな。
でも妙なツッコミどころは楽しめます。
主人公の鎖帷子のような薄手の防弾チョッキが無敵すぎ。
急用で呼びつけといて人前で風呂に入る銀行の女主人。
馬に踏ませるのが好きなコルブッチ。痛そ~。
終盤の裸集団のほふく前進、などなど。
実は本作は当初コルブッチ監督でリー・ヴァン・クリーフ主演の企画だったはずが、大人の事情で直前に当時のフランスの大人気歌手ジョニー・アリディ主演になったんだとか。
知ってしまうとコルブッチとクリーフのコンビ作は無いだけに残念。
ちなみにアリディの奥さんはなんとあのシルヴィ・バルタン。フランスで二人は伝説のスター・カップルなんだそうです。
ポテトさん、今回もお誘いありがとうございました。