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道頓堀川のdoscoytarovのレビュー・感想・評価

道頓堀川(1982年製作の映画)
3.7
原作を25年くらい前に読んだけどほとんど覚えてなくて、薄ぼんやりとした雰囲気だけ脳裏に浮かぶくらいの状態で見た。純文学って言葉での表現でしか浮かび上がらないことを表現する方法って思ってるから映像化するといまいち映像になる意味があったんかなと思う仕上がりになる印象あるんだけど、これは生きた俳優さんたちがやることで人物が生々しく立体的になっていてよかった。文章だとどうしても人物が同じタッチで描いた絵みたいになる限界があるので。さりとてただ生身の人間がやっただけではこうはならんくて俳優さんたちの凄みというか力量に寄るところも大きいと思う。真田広之がうぶで可愛くて最高だったし、そういう彼が恋に落ちてしまう松坂慶子も綺麗で色気があって説得力があった。群像劇はやっぱり各々の魅力がものをいう。
大阪の人だったら80年代の道頓堀周辺の街並みも楽しめると思う。
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