しがない郵便配達人の男が勘違いからヤクザと警察両方に追われる巻き込まれ型クライムコメディ。
実際に自分がやられたらイヤすぎるけど、配達人が郵便物を開封してしまうという描写が好きだなあ(ポール・シュレットアウネの『ジャンク・メール』は本当に名作ですゾ)。
堤真一と大杉漣と堀部圭亮が並走してチャリンコ漕ぐシーンが胸アツだし、堤真一の超やる気のねえ「郵便で~す」のセリフがマジで最高。
主人公の沢木は常に追われ続けていているが、その出来事を描く目線はどこかぼんやりとしている。ラストの悲しいのに悲しくないという感情が芽生えるのはこのヘンテコな作風がもたらす味なのだろう。