あさ

ひなぎくのあさのレビュー・感想・評価

ひなぎく(1966年製作の映画)
4.0
観た後「よく分からんかったな」となるのだろうとタカ括っていったんだが、久しぶりに映画が面白かったゼ…。(序盤のおじさんとの会食、ちょっと寝たけど。)

「終わり」って出た時、笑い声聞こえてきたもんね。笑うよこんなん。チェコスロバキアに全く何の知識もない状態で見たので真髄に至れていないだろうけど、苦痛ASMR食卓シーンからの修繕作業、シャンデリアからの爆破、皮肉痛快すぎ。流石に記憶に焼きつきすぎちゃう。最初から様子おかしかったけど、どんどんヤバかった。動作も衣装もカットも全部ひっくるめて「芸術」すぎるし、映画ってこんな力があるんか?こんなに表現ができるんか?主張ができるんか?と60年代に製作された映画から思うなんて…。ハサミでチョキチョキのシーンとかヤバすぎでしょ…何で作った?食卓とか「スタッフがこの後美味しくいただきました」となればいいものを、もうそんな域じゃないからね…?!

アンの豪勢な料理が用意される身分も、それを汚く食い散らすのも、元通りには出来ないことも、「働く」という言葉も当時の社会情勢分からぬ身でもストレートパンチ感じた。チェコスロバキア…なんか歴史を学んだ気がするのに全く思い出せないから、とりあえず家を漁る…。

ちょうど10年前に出版された、ロリータモデルの子のスタイルブック。そこで紹介されてたのが『ひなぎく』。(あと『ロリータ』、『ゴーストワールド』、『エコール』、『キャンディ』)今思うとヤベ〜ラインナップ。
渋谷原宿のギャル、ロリータ達の源流まじで文化すぎだろ。「いつか見たい」が10年も経って、DVD買おうかな〜と思ってたら上映されてマア助かった。イメージフォーラムありがとう…。あとすごい別の映画でも思った気がするんだけど、世が「可愛い」と謳う映画ってすげ〜汚いことある。
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