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容疑者 室井慎次のtmcてむしーのレビュー・感想・評価

容疑者 室井慎次(2005年製作の映画)
2.4
踊るシリーズの中で一番、警察内部のドロドロを描いた作品です
いつ室井さんがドカンと爆発するのかと思ったんですが、ちょっとすかされた感じ。


ストーリー
新宿で起こった、警察官が一般市民を殺したとされる事件。事情聴取中に逃げ出した警察官は、逃亡中に車にはねられ死亡してしまう。
暴力的で法外な聴取だったとして、灰島弁護士(八嶋智人)に訴えられた室井慎次(柳葉敏郎)は拘留される。
若手弁護士の小原(田中麗奈)は室井の弁護人となるが、警察内部の圧力により室井は追い詰められていく。


毎度のことながら、新宿北署の面々が新宿という街を表しすぎていますね。キャラ濃い。笑
そして北署の建物がやたらと古めかしくて、なんでこんな警察っぽくないところが舞台なんだろう…と思っていたんですが
最後の方でプチ裁判チックになるからなんですね。
確かにただの会議室だと裁判っぽく見えないですもんね。

八嶋さんが悪徳弁護士の役で初出演していますが、出始めからかませ感がすごいです。
あーこれは終盤で田中麗奈怒涛の異議ありタイムがあるな!ギャフンってやつ!があると思ってたんですが、なかった。笑

室井さんが無口な分、田中麗奈でバランスを保とうとした感じでした。
事件の経過を説明する田中麗奈のナレーションも、爽やかで聞き取りやすくて私は好きです。
でも、田中麗奈に暗い過去を挟んだり、警察内部がドロドロしすぎていて混乱したりするので
かなりダウナーな映画になっていたような気がします。

最終的には丸く収まったようですが、正直あんまりスッキリはしない結末でした。
犯人がキチガイなのはいつものことですが、法や事件解決で裁く感じではなく、室井さんが説得するみたいなのは意味あったのかな。
室井さんメインのスピンオフだからなのか、室井さんが自分の過去を語ったり周りにやたら愛されたりする様を描くという、ドラマスペシャルでやってよ感のある映画でした。
あと黒幕の演技が下手すぎる。