年間ノルマ60本中21作品目。見させて頂きました。
何の気なしにただAmazonプライムをザッピングしながら、自分がクリップしていた作品の中から、あれ?これってなんだっけ?
なんでクリップしてるんだっけ?
と多分どこかで予告編とかを見てクリップしたんだろうとは思うも、どんな内容かはすっかり忘れており、且つ2時間半と重厚そうな雰囲気を感じ『君に決めた‼︎』と軽い気持ちで選んでしまいました。
また、話の内容も重厚ならば、背景もだいぶ重厚で、予め予備知識として入れておいた方がいいであろう知識をば補足させて頂きますので、これから見る方はその辺を予習していただければきっと0.1点は加点できるかと思われます。
まず、物語の舞台が過去と現代で行き来する為、多少混乱するかもしれませんが、
物語自体は現代のカナダ、ケベックから始まります。
大学生だった双子の兄妹シモン・ジャンヌは死んだ母親からの遺言を聞くところから始まります。
ちなみに、カナダは英語圏ですが、ケベックにはフランス人の人口が高く、政府も公用語は英語としていながらも、フランス人に配慮し、双子はフランス語も話せます。
また、作中に文言が出てこないのでどこやねん‼︎ここ‼︎ってずっと思ってましたが、
そんな双子の母親が育った場所はレバノンになります。時代が正確にはちょっとわからないのでなんとも言えませんが、まぁレバノンの事を言ってるのでしょう。
双子の母ナワルはキリスト教信者の多いレバノン南部で暮らしており、またその当時
1970年代はレバノンは内戦の真っ只中。
ムスリム派とバチバチに戦争中であり、
そんな中、その敵とも言えるムスリムからの難民の青年と付き合ってるっつーんだからまぁ、周りの家族はブチギレな訳で、
そんなところから母の話が始まります。
ぶっちゃけ、ここがどこの国でって情報がわからなかったので、見終わった後あーなるほどーと思ったのでこの辺の知識はある程度は知っといた方がいいかと思います。
兎にも角にも、レバノンは違う宗派での内戦中で、おまけにかなり酷い虐殺をしていたりしてるもんだからまぁそれなりに覚悟入りますってお話。
冒頭の10分程度なのでこれくらいのネタバレは許してください。
つーことでネタバレなしの感想です。
『軽い気持ちで見ていい作品ではなかったです。体調万全で挑んでも心が持つかどうか、
正直言ってかなり脳内偏差値を上げて見る必要があるかと思います。全集中必須。
また、めちゃくちゃ面白いですが二度と見たいと思う様な作品ではない上に、なんならラストの方にあまりにも衝撃的な展開に、
『えっ?待って?、え?え?待って?』と何度も後半を繰り返し巻き戻した程です。
そして全てを理解した瞬間にそれまで張られてた伏線とも思ってなかった部分なんかも含めて電流が走ったかのような衝撃が襲ってきました。こんな気持ちは本当に久しぶりです。いつぶりだろ?覚えてないです。
とまぁ、本当にめちゃくちゃ面白いのは確かです。俺がもう少しこの作品に関して予備知識を入れていればもう少し加点もあったかと思います。俺が馬鹿なばっかりに。』
本当に素晴らしい作品だと思います。そりゃあこれだけの評価されるわ。
ちなみに、この監督、DUNEとか、メッセージとかプリズナーズとかの監督らしくて、
結構好みのものが多いので、色々チェックしていきたいと思いました。
またここからはネタバレを含みますので、まだ見てない方はご注意を、
もう本当にビビりました。本当にわからなかった。
シモンが1+1=2だよな?とか言ってるところから、ジャンヌのリアクションを見た時には
え?どゆこと?俺なんか見落としてる?
と思い、一応念のためちょっと前に戻ったりしてから、ふむふむ、いや別に何も見落としてないけど。。
1+1=1じゃないよな?
え?やっぱりわからん。となってました。
仕方なく続きをずっと見て本当にジャンヌと同じ過呼吸みたいなリアクションになってしまいました。
そしてそのまま冒頭のプールのシーンに戻り、あー、そうかここでか。となりました。
あー、なんて作品だよこれ、本当にビビるって、近親相姦オチみたいなのはまぁ見たことあるやつも結構あるけど、
まぁ言ったらダメだからアレとかアレとかもそうか。
でもこれは群を抜いてぶっちぎりでした。
こちとら監獄のレイプシーンまで遡って見たほどです。あー確かにコイツやと。。
個人的に昨日見たばっかりなので、まだ
『では何故?母は双子にこんな遺言を残したのか?』と言う部分に答えを見出せてないです。
今の今までと言うか、死ぬその時まで黙っていた真実をなぜ子供達に残したのか。
それをこれからずっと考えていくんだろうなぁと思います。
この余韻も含めて本当にめちゃくちゃ面白いです。超好み。
とりあえず今回はこの辺にします。