tacky

妹のtackyのレビュー・感想・評価

(1974年製作の映画)
3.0
「赤ちょうちん」がヒットしたのを受けて、かぐや姫の次のシングル「妹」をタイトルにした青春シリーズ第二弾。

冒頭、地下鉄を降りた「妹」が地上に出た途端、出入り口のシャッターが閉まるのは、まるでもう行き場が無く、後戻りできない事を暗示したシーンで、期待感満載でスタートしたが、進む毎にダメになっていった。

主人公の兄が共感できないダメな奴だし、肝心の秋吉久美子の役柄が、ただの不思議ちゃんキャラなのが、いただけない。(しかし、この当時の本人自身は、「赤ちょうちん」よりこちらの方が近い。)

しかも、今回は藤田敏八の大袈裟な演出が裏目に出たようだ。
「赤ちょうちん」は、事件があっても引越しが契機になって、次のシークエンスを見せていけたが、この作品は限定された「兄と妹」と「妹の夫の家族」の空間で、やたら濃い事象が起こりすぎる。
内田栄一の脚本は、他の作品でもそうだったが、ハマると素晴らしいが、多分に濃い内容を詰め込み過ぎで、今回は失敗したかもしれない。
残念な作品で、かぐや姫も解散してしまい、このシリーズも打ち止めになった。

最後にひし美ゆり子だが、出て来ただけでも相当エロいが、主人公とのラブシーンは半端無くエロかった。アンヌ隊員世代としては、喜んで良いのかどうか?複雑である。
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